トビバコ企画者インタビューvol.8

こんにちは!共立女子大学です!

私たちは今、トビバコ2年間の活動をまとめた冊子を作成中です。

それにあたり企画者の方々にインタビューをしています!

今回はてらこやとして活動されている木下さんにインタビューしました。

担当は武田、伊澤です。

──はじめに、トビバコでの活動内容をお聞かせください。

金曜日の夕方に寺子屋をやっています。無料の自習室として、子どもたちが各々で勉強したいものを持ち寄って勉強をしています。私は見守る立場で、わからないことを聞かれたら教えたり、一緒に考えようというスタイルです。

──普段はどのような子どもたちがてらこやを利用しているのですか。

中学1年生の男の子たちが主にメンバーにいるので、その子たちの部活が終わってから始めています。だいたい夜の7時から9時までの2時間ほどですね。

──この活動は毎週行われているのですか。

そうですね、基本的に毎週です。毎週にしないと勉強の習慣がつかないと思うので毎週行っています。

──中学生の頃から勉強を習慣化できる空間があることが素敵です。では、この活動を始めたきっかけはありますか。

もともとトビバコの1つ前の富士見BASEで、てらこやではない別の活動をしていて、minglelingoの西村さん夫妻とのお付き合いがありました。活動拠点がトビバコに移ることを知って、自宅からの距離も近くなるし、西村さん夫妻とまた何か一緒にしたいと思ってトビバコでも活動を始めました。新しい活動として、てらこや始めるきっかけとなったのは小学6年生だったころの息子ですかね。

──当時小学6年生の息子さんの何がきっかけだったのですか。

息子は勉強が苦手で、自宅で1対1で勉強を教えていてもわからなくなってイライラしちゃうんですよね(笑)。よろしくない環境だと思いました。そこで、勉強が苦手でも好きな友達とだったら少しは勉強する姿勢になるのではと思って、トビバコで週に1回勉強の時間をつくることにしました。なので、てらこやの主なメンバーは息子と息子の友達です。

──たしかに家ではない環境で勉強を行うとはかどりますよね。お子さんたちにも親御さんたちにとっても、ありがたい場所になっていると感じます。

そうですね。親御さんたちには週に1回でもこのような時間があるとすごくありがたい!と感謝されます。家だとやっぱり勉強じゃなくて、YouTubeやゲームをしてしまいますからね。

──てらこやの活動を始めてから、お子さんたちに変化はありましたか。

小学6年生の頃までは、“トビバコが勉強の場”っていう意識を根付かせるために、私が問題集を準備して勉強をしていました。中学生になってからは各々で勉強が大変になってきたみたいで、自分たちでやるべきものを持ってきて自動的にやり出すようになりました。すごいじゃん!成長したね!って思います。

──子どもたちの成長がトビバコで感じ取れるのが良いですよね。ほかにも印象的なお子さんたちの変化やエピソードがあったらお聞かせください。

息子は自分が置いていかれていることに気がついて家でも自分から勉強をするようになりました。トビバコでの勉強を介して私と関わることにも慣れたみたいで、家で教えていても、以前のようにいざこざにならなくなりました。家では出さない友達の前での姿を見られるのも面白いです。そんな言葉遣いするんだ〜とかね。

──今は主に中学生の息子さんたちメンバーのために活動していると思うのですが、小学生の子どもたちに向けての活動などは今後考えているのですか。

私としては低学年、中学年の頃は勉強じゃなくて自然などと触れ合って遊んだりしていた方がいいのかと思っているので、そこに向けた活動を行う気持ちは今のところあまりないです。定期テストが始まるくらいの年齢からで勉強はいいんじゃないかと思っています。

──続いてトビバコについての質問に移ります。トビバコにはどのような印象を持っていますか。

トビバコは無料で開放しているからこそみんなも開放的になっていて、気軽に立ち寄れる、落ち着く場所だと思っています。空き家っていう普通の誰かが住んでいた家のロケーションだからこそ、子どもたちも秘密基地のような雰囲気で利用しているし、この懐かしい間取りとかが落ち着く要素でもあるんじゃないかと思います。

──では、もし今後トビバコが有料になったらどう思いますか。

わたし自身、富士見BASEの頃の活動も今のてらこやも「0円」ということにこだわっています。0円だからこそのノンプレッシャーみたいなものがあると思うんです。有料になってしまうとトビバコの開放的な良さがすごく失われちゃう気がします。お金払ってるんだからちゃんとしなきゃ!と義務感が出てきてしまうし、今の開放的な感じはなくなってしまいそうですよね。

──では最後に、この先トビバコがどのようになってほしいですか。

夏祭りなどのイベントくらいしか企画者同士が顔を合わせることがないので、横のつながりが薄いことが少し寂しいです。「企画者同士でなにかしたいね〜」って話してはいるんですけど、小さいお子さんがいるご家庭ばかりでなかなか予定が合わないんです。だから、もう少し横のつながりが深まってくれたら嬉しいです。

──やはり多くの企画者さんが同じことを感じているようですね。今後、企画者同士の繋がりがさらに深まるようなイベントなどを企画していきたいと強く感じました。

編集後記

とても明るく気さくな木下さんへのインタビューは、緊張感なく行うことができました。インタビューからもお子さんへの愛情がとても伝わってきました。トビバコという場所があることで家庭では見ない姿を見ることができたり、家でも学校でも塾でもない場所で、好きな友達たちと勉強したり話せる場所があることがとても素敵だと感じました。そんな場所があることが羨ましいです。インタビューの内容以外にも、さまざまなお話を伺えてとても有意義な時間でした。(伊澤)

てらこやでは子どもたちが友達と楽しそうに机に向かう姿を拝見することできました。塾ではないトビバコというラフな環境が子どもたちの意欲につながり、ともに頑張れる子どもたちの居場所になっているように思います。靴を脱ぎ、近い距離感で机を囲みながら勉強に向き合うことのできる家屋という空間がトビバコの良さでもありますよね!空き家が子どもたちの居場所になっている事が素敵だと感じました。(武田)