トビバコ企画者インタビューvol.3

こんにちは!共立女子大学です!

私たちは今、トビバコ2年間の活動をまとめた冊子を作成中です。

それにあたり企画者の方々にインタビューをしています!

前回は普段インタビューをしている側の共立の藤木のインタビューでした。

今回は企画者であるぐるりの佐藤幸さんにインタビューをさせていただきました。

担当は目黒、藤木です。

──はじめに、トビバコでの活動内容をお聞かせください。

使えるけどいらない物を持ち寄って、0円で物々交換をする活動をしています。

──「ぐるり」は、全国各地で開催されていると拝見したのですが、詳しい内容について教えてください。

「ぐるり」は兵庫県から始まったそうです。「ぐるり」の発起人の方が、「ぐるりの名前を使うのに許可はいりません!誰でも名前を使って開催、主催してください!全国に広めてください!」というスタンスです。なので、全国で色々な方が開催されています。

──「ぐるり」はどこで知ったのですか。

もともと、藤沢に住んでいる友人が関東版「ぐるり」をはじめて、それで知りました。私が住んでいる調布の方でもやりたいなと思ったのがきっかけです。

──なぜトビバコで活動しようと思ったのですか。

0円で物々交換と言っているのにお金を払って場所を借りるのは違うなと思って、無料で「ぐるり」を開催できる場所を探していました。友人がトビバコを教えてくれて、他の企画者さんのままカフェに参加したことから、トビバコで行うことにしました。

──トビバコでの利用はいつごろからになりますか。

去年の11月にはじめて、月に1回の開催を目指して活動しています。

──どういう方が来られますか。

お母さんとお子さんが一緒に来てくれます。子どもはすぐ大きくなるので、サイズアウトした物の行き場に困っている人がいてたくさん持ってきてくれます。物々交換をしているときに子どもたちは違う部屋で遊べるので、お母さん同士で会話することができ、落ち着ける場所にもなっています。

──先ほど友人が関東版「ぐるり」をされていると聞きましたが、その「ぐるり」に参加するのではなく、自ら企画者となったきっかけはありますか。

結婚を機に調布に引っ越してきて、はじめは知り合いもいないし、どんな場所があるかもわからなかったので、児童館へ行き他のお母さんと交流するようにしていました。そこで情報交換をしたり、子ども服のお下がりをもらったりして、とても助かったんですよ。そんな場所を今度は私がつくれたらと思い、活動をはじめようと思いました。

──他の地域の「ぐるり」に参加して情報交換をする手もありますが、住んでいる地域の情報は入らないということもあり調布で活動をはじめたんですね。

そうですね。私のコンセプトにもしているんですけど、物と物を交換して、コミュニケーションが生まれて、情報も交換していく、そういうコミュニティが作れたらいいなと思っています。

──物だけでなく情報も交換していく、素敵だなと思います。「ぐるり」の活動で思い出のあるエピソードなどありますか。

机に付けるタイプのベビーチェアを持ってきてくださった方がいたんですよ。とても綺麗で、誰か欲しい人いないかなと考えていたら、飲食店をやっている友人がお店で使いたいと言ってくれて、今もその飲食店で使ってくれています。自分がもらえて嬉しいだけではなく、誰かの橋渡しができたのが嬉しいなと感じました。

──トビバコは今2年目に突入していますがトビバコはどのような居場所になったと思いますか。

おばあちゃんのお家にきたみたいな感じ、子どもたちは遊べるし、お母さんたちはお話ししたりなど落ち着ける場所になっていると思います。

──トビバコはあと少しですが、ここからトビバコはどのようになって欲しいと思いますか。

自分が住んでいる場所はトビバコから離れているのですが、子どもたちの放課後の居場所があまりないんですよね。児童館も少し距離があります。なので、住んでいる地域の方でもトビバコのような場所がもう1か所あったらいいなと思います。

──この場所のトビバコだけでなく、いろんな場所に2か所目、3か所目、と増えていったら良いですよね。

そうですね。他の地域の空き家や古いお家でトビバコができるっていうのが一番かなと思います。家は壊すのにもお金がかかるし、空き家もすごく増えていて。古いお家でもこのトビバコのように使えるので、有効活用できたらいいなと思います。

──私たちも、建築を学んでいて空き家増加についての課題をよく目にするので、そのように活用できたら素敵だと思います。今後の「ぐるり」の活動は考えていますか。

西部児童館で館長さんが「ぐるり」の活動を知ってくださって、今年の5月に「ぐるり」を開催したんです。やっぱりお母さんは予定を作って「ぐるり」に来るっていうより、児童館とかに遊びにきて、「ぐるり」がやっているという状況がいいのではないかなと思います。なので、場所は固定せずに必要とされる場所でやるのが理想ですね。

──もっと多くの人に広まっていったらいいですよね。

私もやりたいなっていう人が増えたら、開催できる頻度も増えるし、いろんな場所でできるなと思っています。なので、そういう仲間が欲しいなと思っています。

──今後の佐藤さんの活動が楽しみです。

編集後記

今回初めて佐藤さんにお会いしましたが、とても明るく気さくにお話してくださり、興味深いお話をたくさん聞くことができました。「ぐるり」の活動について、物々交換をして需要と供給を満たすだけでなく、お母さん同士の会話も生まれ、落ち着ける場所となっていることがすごく素敵だと思いました。トビバコは子どもたちが利用する場所というイメージを持っていましたが、誰の居場所にもできる無限の可能性があるのだと感じ、もっと多くの方にこの場所を知ってもらいたいという想いが強くなりました。私の家にも小さい頃使っていていらなくなったものがまだ残っているので、「ぐるり」に参加してみたいです。(目黒)

佐藤さんにインタビューをすることになり始めて「ぐるり」という活動を知りました。モノとモノを交換して情報も交換していく、そこからコミュニティも生まれる。素敵なサイクルがあると感じました。またモノや情報の交換という一つの喜びをみんなで共有できる良さがあると思いました。佐藤さんは子どものお下がりをもらい助かった経験からそういう場を自分でもつくりたいと思い、「ぐるり」をはじめたと仰っていました。佐藤さんの行動力、恩返しの精神をとても感じました。今回インタビューをしてトビバコの使われ方がとても多様で多くの方の居場所になっていることがわかりました。(藤木)